26 octobre 2015
水島精二監督&中島かずき氏登壇!東京国際映画祭「劇場版ガンダム00」トークショーレポート
ガンダムとは何か?アニメ監督と劇作家の語る貴重な話が満載!
アジア最大級の国際映画祭となる「第28回 東京国際映画祭」にて実施される特集上映「ガンダムとその世界」の『劇場版 機動戦士ガンダム00 ‐A wakening of the Trailblazer‐』上映は、10月24日(土)に新宿ピカデリーで開催された。
イベントではトークショーも実施され、監督の水島精二氏と劇作家・脚本家の中島かずき氏に加え、MCとしてアニメ・特撮研究家の氷川竜介氏が登壇した。
まず本トークショーのタイトルである「21世紀の大衆芸能とガンダム」ということにふれ、氷川氏が「ガンダムとはまじめなテーマで語られる作品ではあるが、しかしその一方でとても楽しい芸能的な面があるのでは?」と、水島監督に尋ねると、監督は「マニアックな作品ではあるが、広く一般の人に見てもらうためのフックみたいなものは意識して作りました」と述べた。
▲左から氷川竜介氏、水島精二監督、中島かずき氏。
それを受けて水島監督が「脚本の黒田洋介くんが全部書くと言っているから断った。でも、もし黒田くんがギブアップしたらお願いしようかなと思っていました。ただ、実際にはそうならなかったんですけど」という話をすると、中島氏が「セブンソードが出てくるから、そのソードの切れ味をアップさせるために“刀鍛冶ガンダム”を登場させるとこまでは考えて、水島監督に伝えていた。でも、“俺のガンダムをバカにするな”的な視線を向けられた」と笑い交じりで語った。すると水島監督が「そんなことはないですよ? ただ、脚本の黒田くんにどうやって伝えようかは迷った」とその時のことを笑顔で語り、会場からは笑いが起こった。
次に、本作品が“異星体”とのコンタクトを描いていることに話がおよぶと、「当初はTVシリーズでそれをやるつもりだったが、もろもろあって現在の形になった。でも、どうしても異星体とのコンタクトの話をやりたくて、そのことを黒田くんに言い続けていたところ、劇場版が決まった段階で黒田くんからTVシリーズともつながるので、“異星体”とのコンタクトをやりましょう、ということになり、劇場版のひな形が完成した」と、本作のストーリーがどのようにして出来上がったのかを水島監督は語った。
すると中島氏が「TVシリーズとつながって1つの作品になっているけれど、劇場版はそれ単体で見ても話の分かる面白いものになっている」と本作がエンタメ作品としてよくできていると絶賛した。すると水島監督が「ただ、脚本がとてつもない文量になり、それをまとめるのは苦労した。特に最後の2分が大変だった」と劇場版ならではの苦労を口にした。
また、そうした文量の多い脚本については、『鋼の錬金術師』で経験したことが生きているということも語られた。
さらに、本作のキャスティングについては、水島監督から「デカルト・シャーマン役の勝地 涼くんのキャスティングは、『鋼の錬金術師』で一緒に仕事をした小栗 旬くんに紹介をしてもらった」という話が飛び出した。さらに「中島さんから何度も勝地くんの使い方を間違っていると言われていた」とのことで、それについて中島氏は「勝地くんにはデカルトのような頭脳明晰なキャラクターは向いていない。でも、演じているとそう聞こえるからさすがだ」と、普段の勝地氏を知っているからこその発言が飛び出し、会場からは笑いが起きた。
次に「“ガンダム”とはなにか?」という話が始まり、「ガンダムとは“カラーリング”だ」という発言が水島監督の口から飛び出した。「本作に登場するガンダムエクシアは、当初は真っ白の予定だった。でも、それを“ガンダム”とするために今のトリコロールカラーにした」とのこと。それを受けて中島氏が「それくらいのざっくりとした外枠の方が、作品も広がるし、長く続いていくと思う」と語った。
最後に、氷川氏から「今日は非常に楽しいお話が聞けてよかったです。ありがとうございました」と挨拶があり、中島氏は「今日はありがとうございました。門外漢が来てしまってすみません。刀鍛冶MSが出ていいガンダムがあったら、その時はがんばります」と観客の笑いを誘い、最後に水島監督は「映画とは特別な体験だなといつも思っていて、また自分自身作れたらいいなと思います。今後も僕の作る作品を楽しみにしてくれたら嬉しいです」とコメントを残して、トークショーは幕を下ろした。
「第28回 東京国際映画祭」は、10月31日(土)まで六本木・新宿エリアにて開催され、会期中は「TOHOシネマズ六本木」、「TOHOシネマズ新宿」、「新宿ピカデリー」、「新宿バルト9」にて多彩な作品を上映。
「ガンダムとその世界」と題した特集上映では、ガンダムシリーズから厳選された26作品が上映されるほか、豪華ゲストを招いてのトークショーを実施。さらに、入場者プレゼントとして劇場版ガンダム三部作のカットフィルムが配布される。
(ガンダムインフォ編集部)
第28回 東京国際映画祭
[開催期間] 2015年10月22日(木)~ 10月31日(土)
[会場] 六本木ヒルズ / 新宿バルト9 / 新宿ピカデリー / TOHOシネマズ新宿 ほか
[チケット] ticket boardにて発売中
[開催期間] 2015年10月22日(木)~ 10月31日(土)
[会場] 六本木ヒルズ / 新宿バルト9 / 新宿ピカデリー / TOHOシネマズ新宿 ほか
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