15 mars 2015
「夜のG-レコ研究会 ~THE ORIGIN VS G-レコ プロデューサートークショー~」イベントレポート
2人のガンダムプロデューサーが語る濃密なトークをお届け!
3月5日(木)夜、東京・秋葉原で営業中のGUNDAM Café秋葉原店では、「夜のG-レコ研究会 ~機動戦士ガンダム THE ORIGIN VS ガンダム Gのレコンギスタ プロデューサートークショー~」が開催された。
当日は、平日にも関わらず多くのガンダムファンが詰めかけ、座席はほぼ満席状態に。また、バンダイチャンネルで同時に行われたライブ配信も、多数の視聴者で大盛況となった。
この日のイベントは、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』のプロデューサーである谷口 理氏と、『ガンダム Gのレコンギスタ』のプロデューサーである小形尚弘氏が、互いの作品について熱く語うというもの。
まずは両プロデューサーから挨拶があった後、ちょうど「シャア・アズナブルフェア」期間中ということで、谷口氏は「ドズル・ザビ~抹茶&緑茶酎ハイ~」を、小形氏は「クラウレ・ハモン~ジン&パルフェタムールベース~」を注文。観客と一緒に乾杯してトークショーは幕を開けた。
まずは、2人の馴れ初め(?)から話は始まる。
谷口氏と小形氏は同年代ということで、その付き合いは古く、小形氏が制作進行をしていたTVアニメ「犬夜叉」(2000年~2004年放送)が、谷口氏のいたトムス・エンタテインメントにグロス(他のアニメ制作会社に一部の話数を外注すること)を依頼するところまで遡る。
当時について谷口氏は『サンライズはヒドかった。スケジュールは無茶苦茶だし、午前中に人はいないし』と振り返ると、小形氏は『トムスはすごい優秀だったね』と返す。
そんなサンライズに谷口氏が来ることになったきっかけは、TVアニメ「アイカツ!」(2012年~放送中)の立ち上げ時に、若鍋プロデューサー(当時)から「アイカツやらないか?」と誘われてとのことだ。
「アイカツ!」をやるつもりで来たら、いつの間にか「THE ORIGIN」をやることになっていたことについては、『ガンダムをやれるのは嬉しいけど、年表とか階級とかマークとか色々決まりごとがあって大変。歴史があるシリーズなのでリスペクトはするが、メンドくさいと思っちゃう時もある(笑)』と語る。
▲谷口プロデューサー(左)と小形プロデューサー(右)。
各作品の制作状況について話が進むと、「THE ORIGIN」が作画クオリティの高さでも注目を集めていることから、印象的なシーンと、そのシーンを手がけたアニメーターへと話がおよぶ。
まず挙げられたのは、キシリアが騎馬隊を率いて登場するシーンで、このシーンの原画を手がけた友永和秀氏は、「ルパン三世 カリオストロの城」(1979年上映)や「風立ちぬ」(2013年上映)など、幅広く活躍するアニメーターだ。
小形氏いわく『我々にとって馬は鬼門』という難しい原画だが、安彦良和総監督も「やり過ぎだ」と言ったほど、見事に描き上げている。
また、小形氏が気になったシーンとして挙げたのは、ローゼルシアがアストライアと子ども達を迎えるシーンで、『ローゼルシアの(髪の)なびきがスゴい』という。
このシーンの原画を手がけた高須美野子さんは、テレコム・アニメーションフィルムから参加していると聞くと、『サンライズっぽくない感じがいいな』とコメントした。
そして、安彦総監督も大絶賛した、ガンタンクに乗ってキャスバルとアルテイシアが去るシーン。この親子の別れを情緒的に描き上げたのは、『機動戦士ガンダムUC』でも大いに活躍した茂木信二郎氏だ。
なお、茂木氏は第2話の“あの”シーンも担当しているとのこと。どのシーンなのかは第2話をお楽しみに。
「THE ORIGIN」で安彦総監督はどの辺りに関わっているのかと小形氏から質問があると、谷口氏は『安彦さんは基本的にお芝居(演出)を中心にチェックしている。あと絵コンテも描くけど、とにかく速い。本人に言うと怒られるけどスーパーアニメーターですね』と答える。
25年振りにアニメの制作現場に帰ってきたわけだが、今でも現場を引っ張ってくれる存在であるとのことだ。
一方「G-レコ」での富野由悠季総監督について小形氏は、『破天荒すぎてコントロールできない(笑)』という。
両プロデューサーとも口をそろえるのは、『あの世代はとにかくエネルギッシュ。60・70歳であんなに稼いで、もとい活躍しているのはスゴいこと』という点だ。
富野氏、安彦氏、そして「機動戦士ガンダム」のメカデザインを手がけ、今も「ガンダムビルドファイターズ(トライ含む)」でメカデザイナーとして活躍する大河原邦男氏の3人が、ガンダム放送から36年経った今なお現役というのは、確かに注目すべきことと言えるだろう。
トークショーはさらに進み、客席からの質問タイムへと移ると「THE ORIGINの一年戦争編はあるのか?」、「G-レコの映画化は?」といった鋭い質問が飛び出す。
熱心なファンが集まっているだけあってレベルの高い質問ばかりであった。
さらに、バンダイホビー事業部の岸山氏が登場して、試作品を含めた「G-レコ」、「THE ORIGIN」の最新アイテムを紹介するコーナーでは、開発時のエピソードやコンテストの話題で大盛り上がりとなった。
当日ライブ配信された映像は、iOS/Android向け無料アプリ「ガンダムチャンネル」にて、明日3月17日(火)12:00よりアーカイブ配信される。
本レポートの続きは、ぜひ配信でチェックしてみよう。
▼ 「ガンダムチャンネル」公式サイト
http://gch.b-ch.com/
(ガンダムインフォ編集部)
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