25 septembre 2013
富野由悠季監督がエンジニア論を語る!世界一小さいものが見えるX線自由電子レーザー施設「SACLA」スペシャルサイトにてロングインタビュー掲載!
ガンダムにSACLAを登場させる?真剣に考えたと語るその答えは?
独立行政法人理化学研究所・放射光科学総合研究センターが研究を進める、X線自由電子レーザー施設「SACLA(サクラ)」のスペシャルサイトにて、富野由悠季監督をゲストに迎えたロングインタビューが掲載された。
「SACLA」とは、小ささを表す単位「ピコ(pico)」の世界を見ることができる、いわばX線を使った巨大な顕微鏡で、原子や細胞レべルも観察できることから、生命の神秘の解析や医療の発展の研究などに貢献している世界最先端の施設。
スペシャルサイトでは「SACLA」の仕組みや内容を、より多くの人に楽しみながら知ってもらうための様々なコンテンツが用意されている。
各界の著名人をゲストに迎えて「SACLA」への期待、魅力を語ってもらう「SACLA×GENIUS」のコーナーでは、第1回目の北野 武氏に続いて富野由悠季監督が登場。『僕は基本的にロケットとか宇宙にしか興味がない人間ですから』と自ら公言する富野監督へ、石川哲也センター長の解説を交えたロングインタビューが実施された。
ガンダムに「SACLA」を登場させるとしたら?「せっかくだから真剣に考えてみた」と語る富野監督の答えとは?そして、富野監督ならではの「SACLA」とアニメーション技術をシンクロさせた話題など、終始熱気を帯びたインタビューをぜひとも読んでみよう。
■ 「SACLA×GENIUS」第2回
ガンダムの生みの親、富野由悠季が語るSACLAのエンジニアリング論
【インタビュー風景】 約2年前の対談の続きが、再会した瞬間から始まりました。
石川センター長との再会が決まってから“受験生のように”(本人談)X線や「SACLA」について勉強してきたという富野監督は、「前回聞き忘れていたことがあったんですーー」と、取材陣のスタンバイが整う前から対談を“再開”。
石川センター長も、富野監督との科学談議を楽しみにしていた様子で、久しぶりの挨拶もそこそこにすぐに「SACLA」の話で盛り上がりました。
対談の途中、富野監督がエンジニアリングに対して関心が高い理由について「父親が戦時中に戦闘機や爆撃機の部品を作るエンジニアだった」ことを明かすと、話は映画『風立ちぬ』の話題に。
富野監督は「本当に見事な映画です。映画史上初めて、近代航空史を、そして技術者の苦悩を正面から描いた映画」と称賛し、ラストシーンを語りながら、感極まり涙する場面もありました。
石川センター長も富野監督と再会し、「科学技術が持っている矛盾について改めて気づかされた」と感慨深く述べていました。
石川センター長との再会が決まってから“受験生のように”(本人談)X線や「SACLA」について勉強してきたという富野監督は、「前回聞き忘れていたことがあったんですーー」と、取材陣のスタンバイが整う前から対談を“再開”。
石川センター長も、富野監督との科学談議を楽しみにしていた様子で、久しぶりの挨拶もそこそこにすぐに「SACLA」の話で盛り上がりました。
対談の途中、富野監督がエンジニアリングに対して関心が高い理由について「父親が戦時中に戦闘機や爆撃機の部品を作るエンジニアだった」ことを明かすと、話は映画『風立ちぬ』の話題に。
富野監督は「本当に見事な映画です。映画史上初めて、近代航空史を、そして技術者の苦悩を正面から描いた映画」と称賛し、ラストシーンを語りながら、感極まり涙する場面もありました。
石川センター長も富野監督と再会し、「科学技術が持っている矛盾について改めて気づかされた」と感慨深く述べていました。
【参考資料】 世界最短の波長を実現したX線自由電子レーザー(XFEL)施設「SACLA」
X線自由電子レーザー(XFEL)施設「SACLA」は、2006年度に国家基幹技術の1つとして選定され、日本の最先端テクノロジーを結集して5年間にわたって整備が行われてきました。
そして、2011年2月からビーム運転を開始し、わずか3ヶ月の調整運転で波長0.12ナノメートル(1.2Å)のX線レーザーの発振に成功。その後、順調に調整を進め、現在では世界で最も短い波長となる63ピコメートル(0.063ナノメートル)を達成しています。
なお、直線型の加速器を利用したXFELで、波長0.1ナノメートル以下を実現したのは「SACLA」が世界初となります。
「SACLA」で発生するXFELは、
(1)極めて明るい
(2)発光時間が10兆分の1秒(フェムト秒)と極めて短い
(3)波が完全にそろっている(コヒーレントである)
ことが特徴です。
これにより、今まで捉えることのできなかった化学反応など超高速反応の解析や、タンパク質など生体分子の構造解析が可能となり、燃料電池や新薬などの開発が大きく進展するものと期待されています。
また、「SACLA」は日本独自の技術によって非常にコンパクトに設計され、なおかつ安定に運転できることを重視したデザインになっています。
これにより、アメリカやヨーロッパの施設と比べて、3分の1から4分の1の小型化を実現しています。
X線自由電子レーザー(XFEL)施設「SACLA」は、2006年度に国家基幹技術の1つとして選定され、日本の最先端テクノロジーを結集して5年間にわたって整備が行われてきました。
そして、2011年2月からビーム運転を開始し、わずか3ヶ月の調整運転で波長0.12ナノメートル(1.2Å)のX線レーザーの発振に成功。その後、順調に調整を進め、現在では世界で最も短い波長となる63ピコメートル(0.063ナノメートル)を達成しています。
なお、直線型の加速器を利用したXFELで、波長0.1ナノメートル以下を実現したのは「SACLA」が世界初となります。
「SACLA」で発生するXFELは、
(1)極めて明るい
(2)発光時間が10兆分の1秒(フェムト秒)と極めて短い
(3)波が完全にそろっている(コヒーレントである)
ことが特徴です。
これにより、今まで捉えることのできなかった化学反応など超高速反応の解析や、タンパク質など生体分子の構造解析が可能となり、燃料電池や新薬などの開発が大きく進展するものと期待されています。
また、「SACLA」は日本独自の技術によって非常にコンパクトに設計され、なおかつ安定に運転できることを重視したデザインになっています。
これにより、アメリカやヨーロッパの施設と比べて、3分の1から4分の1の小型化を実現しています。
他にもスペシャルサイトでは「SACLA」を分かりやすく、さらに楽しめるコンテンツが用意されているので、興味を持った人はぜひ他のコンテンツも見てみよう。
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