27 décembre 2012
超豪華ゲストが“メカデザイン”について語る!稲城市「メカデザイナーズサミット」イベントレポート
大河原氏や稲城市に関連する展示も盛りだくさん!
大河原邦男氏、宮武一貴氏、出渕 裕氏が登壇するトークイベント「メカデザイナーズサミット」が、12月15日(土)に東京都・稲城市立iプラザにて開催された。
イベントは、豪華ゲストの3人によるここでしか聞くことの出来ない貴重な裏話や製作秘話などが明かされたほか、大河原氏の作品をスライドショーで見ることが出来る展示や、「大河原メカバトルトーナメント」出場者によるデモンストレーション、さらには稲城市にまつわる特産品や工業製品の展示など盛り沢山の内容となっていた。
それではイベントの模様をさっそく紹介していこう。
会場では、大河原氏がデザインした稲城市イメージキャラクター「稲城なしのすけ」がお出迎え!
さらに稲城市の特産品の販売も行われ、特に「稲城の梨かりんとう」は、イベント当日より「稲城なしのすけ」の限定パッケージの販売がスタートするということもあり、多くの来場者が興味深々!
さらに稲城市の特産品の販売も行われ、特に「稲城の梨かりんとう」は、イベント当日より「稲城なしのすけ」の限定パッケージの販売がスタートするということもあり、多くの来場者が興味深々!
大河原氏の手掛けた作品をスライドショーで見ることができる展示や、稲城で作られた数々の工業製品に加え、「月刊ガンダムエース」掲載の「大河原FACTORY」で製作されたアイテムの展示も!
大河原邦男氏のデザイナー活動40周年を記念して2012年1月21日(土)から2月26日(日)の期間中に実施された「大河原メカバトルトーナメント」に出場したメカが勢揃い。開演前にはデモンストレーションも行われ、「ガンダム」と「ザクII」の試合では「動力パイプを狙え!」などといったガンダムファンならではの声援が飛び交う。
さらに、会場を視察するゲストが訪れると、すべてのメカによるバトルロイヤルが行われ、会場を盛り上げていた。
さらに、会場を視察するゲストが訪れると、すべてのメカによるバトルロイヤルが行われ、会場を盛り上げていた。
いよいよステージが開演すると、まずは大河原氏が登壇、続いて宮武一貴氏、出渕 裕氏が登場した。出渕氏の「この3人だと気が楽です。なにしろ大先輩お二人が相手だから(笑)」との言葉通り、旧知の間柄の3人により軽やかにトークが進む。
過去に携わった作品の話題を中心にトークが進む中で、大河原氏は「メカデザイナーの仕事は、アニメーターに形を的確に伝えること。TVシリーズのアニメを作るとき、延べ人数相当な数になるアニメーターに、形を統一したイメージを伝えなければならない。まず形を定める仕事で、デザインはその後。だから情報量はなるべく少ないほうが良い。あとはプリミティブな形の組み合わせでひとつのキャラクターを作っていくこと」という、一般の人が普段触れることの少ない「メカデザイナー」という仕事について語る。
そのほかにも、来場した人のみが聴くことのできる数々の裏話に客席からは驚きや感嘆の声が幾度も起こっていた。
▲左より大河原邦男氏、宮武一貴氏、出渕 裕氏。
ステージも後半に差し掛かったところで、出渕氏より「若手のメカデザイナー、これからメカデザイナーをやろうとしている人に一言言いたいことがあれば」と振られた大河原氏は、「今は、アニメーションの方でメカデザイナーの需要はほとんどない時代。ゲームの仕事が増えている状況で、流れ作業でどんどん作っていく使い捨てのメカデザイナー・メカデザインっていうのがものすごく増えてきている。ずっと人の脳裏に残るようなデザインを発信できる環境が無いというのが寂しい。これからやっていく人は、新たな状況、新たな発信するツールを見つけて使い捨てにならないような、ひとつのデザインに打ち込めるような状況を作っていってあげないと可哀想なのかなと思う。今は上手く使われちゃっているという状況なんでね」とコメント。
それを受け、宮武氏は「メカデザイナーっていうのは、ここにいる3人を撃ち殺すと日本のアニメーションが崩壊してしまうような、絶滅危惧種I類に指定されるような職種。日本とアメリカに特化して、パートタイムで描く人を入れてもやっと200人くらいで、車のデザインをする人を入れても1000人そこらしかいない。だから“メカニックデザイナーって一体どうやって勉強したらいいんですか”とよく聞かれるけれど、教育システムが存在しない。結局、自分の世界を出来るだけ早く見つけるしかないんだ。メカデザイナーは、要求に対して頭の中の世界から形を引き摺り下ろしてくるか。だから大量のアイデアをストックするための土壌をいかに形成するか。最初から大量の種を撒いておかなければいけない」と応えた。
さらに大河原氏は『機動戦士ガンダム』のメカデザインに関して、「ガンダム」、「ガンタンク」、「ガンキャノン」の主役3機で、スポンサーとの調整にすごく苦労したことと、そこで自由にやっていい“敵メカ”という部分で主役の「ガンダム」を喰うようなメカを描いてやろうという想いから「ザク」が生まれたことを語る。
そして、マニアックな質問が飛び交う質疑応答のコーナーの後、ゲスト3名のサイン入り色紙の抽選が行われ、豪華ゲストが集う貴重なイベントは閉幕となった。
なお、今回のイベントのゲストの一人である大河原邦男氏が手掛ける、アニメ製作のための設定資料や宣伝ポスターなどの原画イラストなど、これまで門外不出だったものを多く含んだ資料・作品を展示する「レジェンドオブメカデザイン 超大河原邦男展」が、来年2013年3月23日(土)より「兵庫県立美術館」にて開催される。
2013年の春は、兵庫県立美術館で貴重な資料をその目に焼き付けよう!
詳しくは、 「兵庫県立美術館」公式サイトにてご確認ください。
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